商品認可

委員会:
保険
進捗:
進展なし
作成日:
認可手続の簡略さの利点については、これまでのEBC提出物で明確に述べてきた。EBCは、届出制の形での実質的改善を引き続き求めているものの、進展は微々たるものとなっている。届出制は、効率を向上させるだけでなく、一層の注意を要する複雑な商品に金融庁が資源を割り当てることも可能にする。さらに、真の商品イノベーションのためには、保険会社が真に新しい提案を顧客に提示する必要がある。ライフスタイル、高齢化、テクノロジーに伴い、顧客のニーズが絶えず変化しているこのダイナミックな時代には、保険業界は、新しい疾病・疾患におけるよりよい保障の提供面で時代に追いつくとともに、顧客の健康向上面でより積極的な役割を果たす必要がある。こうした取り組みは、必ずしも国内で実証された経験がなくとも、グローバルな知見を必要とすることが多い。現行の金融庁の商品認可の基本的な考え方は、実証された現地のデータと経験に焦点を当てることであり、これは商品イノベーションの進展を大きく妨げ、また海外の規制当局の慣行に沿わず、最終的に日本の消費者に不利益を与えるものである。この基本的な考え方を緩和する提案は、日本の保険会社にも利益をもたらすとEBCは考えている。近年、一部の商品認可に時間がかかり、それがまた、顧客のニーズに対応した新製品を市場に投入するプロセスに悪影響を及ぼしている。特に、このような状況下では、金融庁の職員の異動の際の「最初からやり直し」という負担を軽減すべく、よりスムーズな引継ぎが求められる。

提案

  • 金融庁は、保険会社が事前承認を得る必要なしに商品を登録できるようにする制度を導入すべきである。金融庁は、事後チェックによる監督権限を保持し商品の販売停止を命令すればよい。
  • 金融庁は、グローバルな専門知識と経験を含める形へと新しいイノベーションに関する要件を緩和すべきである。
  • 金融庁は、人事異動が商品認可に影響を与えることをできるだけ少なくするようにすべきである。