一般環境

委員会:
宇宙
進捗:
進展なし
作成日:
導入された衛星プロジェクトの承認制度や、将来のPPPプロジェクトの取り扱いは、依然として保護主義のリスクを伴っている。EBCは、通商と協力の縮小ではなく拡大を提唱する。欧州産業に対しての開放性を高めることは、日本にとって有益だろう。特に欧州は、技術を隠す「ブラックボックス」政策とは無縁の多くの技術を提供する。 米国では、有力実業家は、商業市場に影響を及ぼしながら、米国政府の大きな需要に基づいて、さらなる資産拡大を行っている。巨大な資本と巨大な政府市場を有する米国企業は、物理的な集中によって競争力を確固たるものにする。中国、インドも躍進している。日本と欧州は、これまで経験したことのない共通の脅威に直面している。 日本、欧州ともに、開発資金、政府需要は限られている。宇宙産業と宇宙への独立したアクセスを維持するためには、戦略的パートナーシップの確立が緊急に検討されるべきである。 ロシアはウクライナ侵攻後、アリアンスペース社のソユーズ打上げを停止した。この停止とアリアン6開発の遅れにより、欧州の打上げ能力の供給が不足している。政府衛星の日欧相互バックアップ案についての可能性はますます大きくなっている。

提案

  • 政府用と商用の両方の側面を持つ衛星プロジェクトは、外資の参加を除外する目的で「政府用」と宣言されるべきではない。
  • EBCは、欧州の宇宙機関の日本との継続的な協力を要望する。両宇宙機関は、それぞれのプロジェクトを初期段階で比較して、協力の機会を一層活用することができる。
  • 欧州宇宙機関(ESA)は、日本に恒常的な連絡事務所の設置を検討すべきである。
  • 政府は、衛星プラットフォームおよび地上システムに関する日欧宇宙産業間の協力拡大も促進すべきである。
  • EBCは、急速に変化する宇宙環境や共通の脅威に対応し、それを可能とするための行動を要請するため、日欧協力の強化が不可欠であると考えている。
  • 政府衛星に関する日欧間の相互バックアップ協力に関する議論は再開されるべきである。
  • 機密情報の取り扱いに関する協定は、機関衛星の相互バックアップを促進するために、日本と欧州(ESA、EC、・・・・)との間で締結されなければならない。