動物実験代替法

作成日:
医薬部外品申請に利用できる眼刺激性試験代替法として2019年に再構築ヒト角膜様上皮モデル法(RhCE法)が追加されたのに続き、2021年には単回投与毒性及び皮膚刺激性、2022年には光安全性試験につき、評価体系に関するガイダンスがそれぞれ発出された。また、現在も動物を用いない次世代リスク評価等につき議論が継続している。しかしながら、日本では、新規原料配合の医薬部外品の安全性評価において、原料のハザード評価として動物実験結果が必ず求められ、その他利用可能な科学的根拠が十分に審査されているとは言えない。また、各国では、動物を全く用いない評価法の開発や安全性評価手法の確立や、化粧品以外の目的で実施された動物実験結果の利用に向けた議論が積極的に進められている。日本も議論に参加してはいるものの、日本における最終製品の安全性評価の方針は十分に示されないままである。

提案

  • 日本は、最終製品の安全性評価の考え方に大きな変革が求められている状況を踏まえ、動物を全く用いない代替法の早急な開発と医薬部外品申請への積極的な活用を進めるとともに、不要な動物実験の実施を防ぐために、利用可能な科学的根拠を活用した最終製品のリスク評価手法を早急に確立するべきである。